サイゴンとインスピレーション

きょうのブログの内容は 常日頃からサイゴンに住んでいて感じていること。
個人的に想う わたしの中の世界のことです。
なので どうしようかと しばらく下書きになったままでしたが、
これはワタシのブログなので、わたしにとって大事なことや
忘れたくない気持ちを書きます。

感覚的なことだし、それが正しいとかいうことではないので、
へんてこワールドが好きな人だけ 読んでほしいです。















































*******

もともと私は何かを極めた職人さんに ものすごい憧れと尊敬の念を抱いていて、
以前 いちど職人さんの手の写真を撮りにいったこともある。

職人さんをリスペクトとする気持ちは今でも変わらない。
ベトナムで手仕事を淡々と続けている人達と接していられることが
わたしがベトナムに住んでる価値を自分で認識できるときだ。


残念ながらわたしは職人さんではない。
職人気質の人間でもない。
だから ぱちっ と目が覚めるようなインスピレーションを日々の生活の中に求めてしまう
けれど、サイゴンは文化的なことが少なくて 文化的なことの奥行きがない街。


街 じたいはエネルギーに満ちていても、すっかり置いてきぼりな文化。
私にとって それだけが今も変わらずどうしても満たされない何かになっている。
というより、街が発展していなかった頃は 諦めがついていた感情だったし、
ベトナムだからみることのできる物作りなど その代償となる経験をすることができた。
それは日本ではまず経験できないことだったし、だからベトナムを離れなかったと思う。
時が過ぎ 以前より便利で近代化した分、通り一遍のことやものが溢れ出して 
以前みれたことも見れなくなり、置いてきぼりの文化がますます際立って、
時々息苦しくて仕方ない。  
そして数ヶ月おきにぐらい ぱちっ てしたい病の波がやってきて、無性に旅に
でたくなってしまう... その繰り返し。




今まで出逢った もの作りに携わっている人や 素敵だなと思う人達は 
そのぱちっというのをポッケに貯めてできた たくさんの花の種みたいなものを持っていた。

ぱちっは たとえ日本に住んでいても 自分がぼーっとしててやってくるものではないけれど、
街のディスプレイひとつとっても、本屋さんへ行っても、映画館へ行っても、選択肢がないし、
アーティストの作品にふれることなんて機会は極わずかなこと。

本気でそういうものを求めている人間にとっては やりきれなくて酸欠状態に陥るような気持ち。
感覚がなくなってしまうような感覚。
この感覚は そういうことを求めていない人には 分かってもらえない感覚で、
その気持ちを無くしてしまう不安や怖さは きっと理解してもらえないだろう。 







では ベトナムではまったく ぱちっ がないのか...
けして多くはないけれど、 目が覚めることもある。





サイゴンで圧倒的な存在感を放つ ベトナム料理店とカフェcuc gach quan
のベトナム人建築家の人は、ベトナム以外へ旅行すら行った事がないということを
彼の極近い友人から聞いて驚いた。
もちろん建築の基礎はベトナムの学校で学んだそうだが、彼の世界観は彼の内で流れている
ベトナムがすべてということになる。
とてもベトナムらしさを持つ空間なのに、なぜだか新しいベトナムっぽさを感じる。
そして、間違って使ったらもっさくなってしまう ぎりぎりのかっこよさを  
いとも簡単そうに いやみなく空間の随所にちりばめている。
降参状態な空間。

そんな空間を作り上げた彼のインスピレーションは ベトナムの中だけで起きていると
知った時 わたしは言葉を失ってしまった...
だから あんな迷いのない 大胆なスペースがつくれるんだなと 本気で尊敬する。
天才的な職人アーティストだと思う。

彼の空間にいると 息苦しさから解放されてベトナムのよさもみえてくる。
ただ、私の中で ぱちっとするわずかにある貴重な空間のひとつなので、
それが日常化してしまわないように cuc gachへ行くのは時々にしている...
そんな気持ちって 悲しいよぉ。

だから ベトナムにも彼みたいな人がたくさんたくさん出てきてくれたらいいのに 
と心から願う。

 
町中で古くて趣がある建物が壊され、文化的なことが置いてきぼりな中、
どうやってバランスを保っていけばいいのか よく分からないけれど、
今でもサイゴンに残っている インスピレーションを与えてくれるものを
ここに残して きょうはおわりにします。


th_IMG_1751.jpg

フランスの落としものみたいなエレベーターのドア。
むかし観た 死刑台のエレベーターって映画を思い出す...






th_IMG_0134.jpg

フランスの面影...
サイゴンでみれるアールヌーボー。



vidu mayu.


















関連記事

Tag:とらわれ日記  Trackback:0 comment:0 

Comment

comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

vidu

Author:vidu
vidu*ヴィズ
TEL: 84 90 3000 701
mayuponta2008@yahoo.co.jP

viduLung* 8A/6c2THAI VAN LUNG Q1
営業時間:18:30~21:00(L.O 20:30)
定休日:日、月曜日

viduQ2* no14,duong38,THAO DIEN Q2
営業時間:11:30~15:00(L.O 14:00)
定休日:月曜日

休みが変動する時があります。
ごめんね。

*TU XUONG店は閉店しました*

おすすめ商品


帽子2012


eco bag
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
検索フォーム
QRコード
QR